こんにちは、平田です!
今回は、4月にわたしがCAN!Pのメンバーに加わってから、「はっ!」として再確認できたことをお伝えします。
一人一人の課題の把握
アフタースクールの4年生以上の子たちは、”自己調整学習”というやり方で、取り組む内容(どの教科か、どの単元か、どんな教材かなど)をスタッフと相談した上で、自分で決めて進めていきます。
今回は小学5年生のA君の例を紹介します。
4月の上旬、5年生に進級したA君と、これからの学習について話し合いました。
まず、4年生の算数の内容について、まとめテストを行いました。
これは、4年生までの課題となるところを明確にし、補完していくことで、5年生の学習をよりスムーズに行えるようにするためです。
テストを終えて、
スタッフ「どうだった?」
A君「わり算に時間がかかった。」
スタッフ「わり算は、最後までできる問題もあるけど、やり方を忘れているところもあるね。」
・・・とやり取りは続きます。
次週から、学習を進めていくことにしました。
選択肢を提案し委ねる
スタッフ「どの単元に取り組みたい?」
A君「まず、わり算の筆算の簡単な問題から始めて、すらすらできるようになったら難しいわり算に進みたい。」
このとき、スタッフ側からいくつかの選択肢は提案します。
しかし、わたしが驚いたことは、わたしが思っていたよりも、本人に委ねる幅が大きいのでした。
スタッフが、想定する範囲の準備はしていますが、どの単元にするかということをスタッフが決めるのではなく、その子自身に委ねます。
その子自身の意志なしに決定することはなく、A君が感じた課題と一致することを大切にしているのでした。
このように、A君が自分で選択し、自分で決定していきました。
どうして自己選択・自己決定が大切なのか
このやり取り、スタッフとの事後の話の中でわたしが「はっ!」としたことは、自己選択・自己決定した中にその子の気持ちがあるからこそ、その学習内容にやる気・取り組む意志(もっと大きく言うと、自分が決めたという責任)が生まれてくるのだということです。
子どもが自分自身で自分の課題に気づき、自分に合った内容、自分に合った方法、分量、などを選択・決定していくことを大切にしていきたいと思うのです。
そのことが、将来、「こうなりたい!と思う自分」に近づいていく力につながるのだと考えます。
宿題も、今は、今の自分の状態に合わせて、宿題を持ち帰るのか、持ち帰るとしたらどの内容を何枚にするのかを相談し、自己決定しています。
ふり返りを次に生かす
ちなみに、A君のその日のふり返りは、
1、今日、取り組む課題を自分で決めることができた・・・・◎
2、今日、時間いっぱい集中して取り組むことができた・・・〇
3、今日、自分で決めたことをやり切ることができた・・・・◎
でした。
ふり返りは、学習内容の理解度などについても尋ねていますが、自己調整学習でつけたい力について項目を設定してふり返りをしています。(この項目は、今後もっと考えていきたいと思っています!)
その日の気づきは、「ときどき友達と話してしまったから、一人で座る。一番前の席に座る。」
「学習内容については、わり算の筆算が前より簡単に解けるようになったと思う。」だそうです。
そして、次の週・・・。
ふり返りで書いたことを実行して、一番前の席に座って学習していました!
自分から出てきた言葉は、自分を動かす原動力ですね!
「自己選択・自己決定」ができるようになると、どんな未来が待っているのでしょうか!?
彼がどのように成長していくのか楽しみです。
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