こんにちは、きりんアフタースクールの森本といいます。
福岡市で民間学童を運営しています。
さて、今日は最近私が日々子どもたちと接するなかで個人的に感じていることを少し整理してシェアしたいと思っています。
学力って大事なんですが、それよりも「学習力」を高めておくのがよさそうだなというお話です。
考えに至った着想としては、最近ちょこちょこ保護者の方から勉強面(=学力)についての相談を受けることがあり、そんなことも背景にあったりします。
ぜひ最後まで読んでみてください。
学力と「学習力」のちがい
本来「学習力」という言葉は存在しないのかもしれませんが、あえてそれぞれの意味合いを定義すると、、、
学力=テストの点数、数値で評価できるもの
学習力=学び続ける力
としたいと思います。以下、それぞれは上記のような意味合いで使っているとご理解ください。
近しい別の言い方だと、
学力=目に見える学力、認知能力
学習力=目に見えにくい力、非認知能力(例:集中力、最後までやり抜く力)
とも表現できるかもしれません。
学力と「学習力」のどちらが大切?
先に結論を書いてしまうと、どっちも大切です。
ただ、私たちはまだまだ学力に重きを置きすぎていないだろうか、というのが今日の本題です。
きりんアフタースクールでは、小1~小3の子たちが放課後集まってきています。
主に行っていることは、
・学校の宿題サポート
・算数、国語の基礎学力養成(主に計算力、読解力を高めるカリキュラム)
・長期休みも含めた様々な体験型の学びの提供
・お友達との自由遊び
です。
小学低学年期にしっかり学び続けられる土台をつくる意味合いで、まずは学力に困らないような状態を作りたいと思っています。
そのうえで、五感を使って自然の中で遊んだり、みんなで協力してプロジェクトを進めたりといった経験も同時に積んでいけるように日常をつくっていっています。
目に見える形で我が子の変化、成長を感じられるのはどうしても学力の面が大きくなります。だからこそ、気になることも増えるし、悩むことも多くなりがちなのだと思います。
「学力」はいつか役に立たなくなる現実
少し時間軸を長くして考えてみると、イメージがしやすくなるかもしれません。
今、お子さんが1年生の場合、扱っている内容は簡単な漢字の読み書きや計算なので、どこができていて、苦手にしているのかが手に取るように分かってしまいます。
これが高校生になった時を想像するといかがでしょうか。国語では難解な現代文を解釈し、数学では三角関数を学んでいたとします。
その時に、その子の学力を正しく見取れる大人がどれくらいいるでしょうか。多くの親が「もう分からないからお手上げ」となってしまうでしょう。おそらく私もそうなります。
必要であれば塾に通いながら学ぶことになるのでしょうが、あくまでもそれは補助でしかありません。本質的には自分で学ぶ力を持っていないと「させられる」勉強から抜け出すことは難しくなります。
、、、
さらに時間軸を伸ばして考えてみましょう。
社会に出てみると、残念ながら高校生まで学んでいた内容は一部を除きほぼ役に立たなくなります。元も子もない話ですが、これが現実です。私の場合でいうと、高校生の時に受験の古文や漢文を必死に勉強していましたが、大学受験以降一切触れる機会はありません。
あくまで点数を取るための知識として役には立ちましたが、社会人となった今ははたして、、、
いつか役に立たなくなると分かっているものに価値を置くのではなく、もっと普遍的なものに重きをおくほうがよさそうです。一部、学者さんになって役に立つなどの道もありますが、あくまでも一般論としてご理解ください。
「学習力」を高めておくことは未来への投資
長くなりましたので、そろそろまとめに入ろうと思います。
「学習力」は学び続ける力であると定義しました。
これは時代がどう変わっていっても普遍的な力です。
こうすれば学習力が確実に高まるという方法があれば、、、といったところなのですが、目に見えにくいものだけになかなか確実なものがあるわけでもありません。
間違いなく言えることは、「学習力」を高めておくことは確実に未来への投資となり、生きる助けになっていくということです。
私たちは、きりんアフタースクールのコンセプトとして「学び」「好き」「環境」の3つを創るということを掲げています。
大人が一方的に学ぶ内容を決め、場を提供し続けるのではなく、子どもたち自らが考え、主体的に行動できる場面を増やしています。
身近なところから小さくてもいいので、自分で疑問や問いを持ち、試してみること。
五感を使ってやったことがない体験を積み重ねていくこと。
これらの1つひとつが子どもたちの「学習力」を高めていくのではないかと思っています。
まだまだ私たちも試行錯誤の真っただ中ですが、より魅力的な放課後の居場所をつくっていけるようがんばっていきます。
引き続き応援をよろしくお願いいたします。
最後におしらせです。
2024年度の新1年生に向けた説明会の受付を開始いたしました。
詳細はこちらからご覧ください。
それでは、また。
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