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探究を「させる」という大きな勘違い

こんにちは、森本です。

きりんアフタースクールという民間の学童保育を運営しています。


今日は「探究」というテーマについて、今の私たちが感じていることを書いていきたいと思います。


どこかで言われているような机上の空論ではなく、これまで数年間小学生の探究学習に向き合ってきた試行錯誤の中からの気づきです。


長い夏休みが始まった


本題に入る前に、私たちの近況報告です。


CAN!PではCAN!Pアドベンチャーの野外体験、きりんアフタースクールの毎日のイベントで連日賑わっています。(夏休み中は毎日休まず体験イベントを実施しています)



夏休みを通して子どもたちに“!”な体験をしてもらうべく、スタッフみんなで愛と情熱と根性の夏休みをお届けしております。


普段は触れられない非日常の体験ができたり、普段は会わないお友達との交流ができたり、子どもたちが成長するチャンスが盛りだくさんです。


8月末まで走り抜けていきたいと思います。



自然と探究できるのが子どものあるべき姿である


さて、今日の本題に入っていきたいと思います。


今は夏休みで特に子どもたちと過ごす時間が長くあります。だからこそ余計に感じるのですが、子どもは自然に目の前のことに探究しています。


置いてある廃材を使って、自分なりに工夫しながら製作を進めている子がいます。




自然に自分の中でゴールを定めて、「こんな感じでやっていくとよさそうかな」と考えながら手を進めているように見えます。スタッフは、その様子を見ながらゴールまでの道筋の伴走してあげたり、完成形のイメージを一緒に考えてあげたりしています。


川に遊びに行くと、石を投げ始める子がいます。水切りですね。




「どの石なら投げやすそうか」「どう投げたらうまく跳ねて行くのか」を色々と試しながら遊んでいきます。大人が「こうしてみたら」と言う前に自分たちで考えてやりながらコツをつかんでいっているように見えます。


小学生の低学年期は特にそうですが、まだまだ論理よりも感覚が優先です。頭で考えるよりも体を動かして五感で感じる体験のほうが優位なようです。


子どもたちは「無」から「有」を作ることに長けています。周りにあるものから、子どもたちが何に興味を持ち探究しているのかをじっくり観察することが大事なのだなとつくづく感じます。



探究は「する」ものであり「させる」ものではない


今、こうして少しの手応えを持って筆をとることができているのも、過去の積み重ねの連続以外ありません。


探究学習とは、いわゆる方法論ではありません。「こんなことをしたらうまくいった(あるいは失敗した)」という議論はほとんど意味がないと思っています。しかし、どうしても子どもたちに「何を教えるのか」というマインドセットからの切り替えは難しいものです。


これは私たち大人が、そのような教育を幼少期から受け続けてきている体験に起因していると思います。


その考えで子どもたちに対峙すると、探究を「させる」というアプローチになり、たいていの場合うまくいきません。子どもたちにとっては、得たいと願っているものとはまったく無関係のところから、興味のないものを投げられている感覚になるのでしょう。


子どもたちの反応は本当に素直で、「やりたくない」「おもしろくない」とはっきりと言ってきます。「やりたくない」の言葉の裏側には「やったことがないから不安」「やったことがないからおもしろくなさそう」といった別の感情が含まれていることも多いので、「まずはやってみようよ」と声をかけることもあります。


実際にやってみたらむちゃくちゃ楽しくて夢中になった子どもたちの事例は、過去にたくさん見てきました。





しかし、ここで強制的に「させる」という方向に強くベクトルが向く瞬間に探究は終わります。自分たちが過去に挑戦してきた中での一番の勘違い・失敗はここでした。「させる」の主語はいつも大人側であり、本当の意味で子どもたちに寄り添えていなかったのだと思います。


探究は自然と「する」ものなのであり、ついしたくなるものなのです。


つまるところ、探究とは方法論ではなく「在り方」そのものです。何を学ぶかは一番最後でよいのではないかとすら思っています。


子どもたちにどう在ってほしいのか、そのためにどんなテーマで、どんな活動を通して何を手渡したいのかを考えるところからすべてが始まります。今はそう思えています。



最後に


探究学習というと公教育の現場では、中学生や高校生以上を対象に扱っているケースが多くなります。

ただ、先ほども書いたように探究するというのは「在り方」ですから、年齢や環境によって制限されるものではありません。


私たちは民間学童と言う立場で、小学生相手に放課後の時間を使って探究学習をしようとしています。限られた時間の中での活動となると難しい部分も多いのですが、その中で試行錯誤しています。


こうやって試行錯誤している感じも私たちなりの探究だったりするのでしょう。


このブログは既にきりんアフタースクールやCAN!Pラボに通ってくださっている保護者の方も多く読んでくださっているかと思います。今日は少し抽象度の高い内容になってしまいましたが、私たちが日々どんなことを考えてプログラムを作っているか、子どもたちに接しようとしているかを知る一端になっていればうれしく思います。


随分長くなりましたので、そろそろ終わりにしようと思います。


私たちの挑戦は続きます。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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